歯周外科の8つの目的

歯周外科の8つの目的

歯周家外科の8つの目的として下記の8つが上げられます

1 狭義の歯肉剥離掻爬手術(骨縁下ポケットへの対応)
2 根分岐部病変への対応
3 骨形態異常への対応
4 付着歯肉への対応
5 欠損部歯槽堤への対応
6 根近接への対応
7 歯肉縁下カリエスへの対応
8 P.P.S
それぞれ臨床例とともに説明します。

1.狭義の歯肉剥離掻爬手術(骨縁下ポケットへの対応)

5mm以上のポケットに対する歯石を除去した後です。
炎症が残っていると術後の出血が多い
※手術例につき血液が混じる画像です。画像に触れると実写をご覧になれます。

2.根分岐部病変への対応

※手術例につき血液が混じる画像です。画像に触れると実写をご覧になれます。

根分岐部病変 

骨移植

根分岐部病変には下記で対応します。

  • フルーティング (歯冠形態・骨形態)
  • トンネリング
  • バイカスピダイゼーション
  • ヘミセクション(トライセクション)
  • ルートアンプテーション
  • GTR法
  • Bone graft(骨移植)
  • 戦略的抜歯

この症例はBone graft(骨移植)で対応しました。
根分岐部病変の詳しい説明はこちら

3.骨形態以上への対応

再生療法(骨移植術/GTR/GBR/廓清術)

※手術例につき血液が混じる画像です。画像に触れると実写をご覧になれます。

切除療法 (骨整形術・骨切除術)

3. 骨形態異常への対応-1
骨の膨隆
3. 骨形態異常への対応-2
膨隆を外科的に削除

審美的な理由と、歯と歯肉の境目の歯磨きができないため、骨を削除しています。

4.付着歯肉への対応

歯の周囲は堅い角下歯肉で被われていると抵抗性が増します。

4. 付着歯肉への対応-1

根分岐部病変 

4. 付着歯肉への対応-2

骨移植

付着歯肉を獲得する方法は下記に挙げます。

  • 有茎弁歯肉移植術
  • 遊離歯肉移植術
  • 遊離結合組織移植術
  • 歯肉弁根尖側移動術
  • 小帯切除術

この症例は、遊離歯肉移植術で対応しています。

5.欠損部歯槽提への対応

顎堤の幅を広げ、補綴のスペースを作りました。
頬の粘膜が入りこんでいるため、汚れが取れません。

5. 欠損部歯槽堤への対応-1
5. 欠損部歯槽堤への対応-2

歯槽堤増大術を行う方法として下記があります。

  • パウチ法
  • ロール法
  • オンレー・グラフト法
  • GBR法

この症例は、ロール法で対応しています。

6.根近接への対応

← のスペースの差に注目して下さい。
歯と歯が接触しているとハミガキはできず、被せの型も取れません。

6. 根近接への対応-1
6. 根近接への対応-2

骨を削除して歯の距離を大きくしています。

根近接への方法として下記が挙げられます。

  • 骨切除(歯牙形態修正)
  • 歯根切除
  • Orthodontics(矯正)
  • 戦略的抜歯

この症例は、骨切除(歯牙形態修正)で対応しています。

7.歯肉縁下カリエス対応

歯肉の下まで歯の欠損があると、型がとれません。
そのため、歯肉の上に最低でも1mm以上の歯が必要になります。

7. 歯肉縁下カリエスへの対応-1
7. 歯肉縁下カリエスへの対応-2

歯肉を根尖側に移動して縫合しています。

8. P.P.S(Periodontal plastic surgery)

歯周外科の中でも審美的要素が強い
(根面被覆 ・歯槽堤増大術)

8. P.P.S (Periodontal plastic surgery)-1
8. P.P.S (Periodontal plastic surgery)-2
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日本歯周病学会認定 歯周病専門医/歯周病治療/歯石取り/大阪市/梅田